当初Aラインはジャパンモダンの正統をめざすスタンダードな木の家具、Bラインは近藤さんのコレクションラインで面白い素材や仕上げを使った新しい家具のデザインを提案し、他企業にたいして製品のデザイン自体も販売するというコンセプトでスタートしました。Bラインの家具はアルミの押し出し材を使ったテーブルやシェルフなどで「近藤さんのイメージ」に近いものだったのですが、Aラインの家具は非常にスタンダードな意匠で少し驚かされました。

ⓒ ナカサアンドパートナーズ
Bラインのアルミ押し出し材を使った家具。近藤さんっぽいイメージ?

Aラインの家具。
しかしこれこそが近藤さんの考えるジャパンモダンという事への答えだったのです。日本的でありかつモダンであるということへのアプローチとして日本の伝統美の中から直線構成とそれが織りなす陰影の美しさを抽出し、対抗軸としてミニマリズムを追求するイタリアンモダンの家具を置き、ジャパンモダンの家具としてミニマルでありながら、意図的に意匠の中に少しだけ直線を多く加えられた一連の家具をデザインしたという経緯を後に近藤さんからお聞きしました。勝手にイメージを持つということが間違っている訳で、近藤さんは粛々と確固としたジャパンモダンの家具を構築していたのです。
written by yutaka

L字の脚や、2枚合わせの天板が見えがかり上の直線を増やしています。

