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10. シラタ付きのブビンガ

 忠蔵さんという強力な味方を得て、新作の開発は予想を超えて面白くなっていきました。木工所に現れた近藤さんは見事なシラタのついた大きなブビンガの原木に出会いました。ブビンガという木はアフリカ産で大きく成長するため、日本ではわりと一般的にカウンターや無垢の大テーブルなどの材料として使われます。オレンジがかった濃い赤みが特徴ですが、シラタと言われる白っぽい部分は通常は腐りやすいので切って落として流通しているそうです。そのブビンガはシラタがまるで日本刀のように褶曲しており、赤身の部分も美しい杢目がでているものでした。こうなると安価なブビンガも銘木としての付加価値をもつことになります。
 24azabu.netという西麻布に事務所を持つデザイナーのネットがあり、2005年11月に行われた代官山での展示会にAB designも参加することになっていたので、新作を展示会用スペシャルでこの木で作ることになったのです。この時に作ったA CH005ブビンガバージョンは強烈なインパクトがあり、後に伊勢丹さんでの展示で限定品として出品するや、いきなり初日で売れてしまいました。開店してすぐいらっしゃって、お買い上げいただいたお客様は洒脱なブルーの上着を着た年配の方で、新しく建て替えした家に置いて楽しまれるとのことでした。それは製作から販売に一貫して携わることの楽しみを味わえた瞬間でもありました。

written by yutaka

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